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経営者のためのIT導入
第一回
経営トップと IT投資
第二回
インターネットのインフラをどう考えるか?
第三回
ITインフラの最終的全体像
第四回
モバイル特集
コミュニケーション革命に
先手を打つ
第五回
企業情報ポータルを研究せよ
第六回
情報の共有化
第七回
営業と販促1
第八回
営業と販促2
第九回
人事教育
第十回
チェーン店管理
第十一回
ブロードバンド波及
第十二回
ネットは世界での販売を可能とするのか?
 
第四回 モバイル特集
コミュニケーション革命に先手を打つ
コミュニケーション革命に先手を打つ
顧客の最も身近なコミニケーションツールとなった携帯電話。 チェーンビジネスシーンにおいても本格的なモバイル・携帯電話活用を 検討しなければならなくなっています。 今後、顧客環境にモバイルで何が起きるのか? 商業投資の現場でモバイルソリューションに、どのように投資すべきなのかを検討します。
 

◆携帯電話の普及率60%時代に
携帯電話の普及率が昨年50%を超えた。いまや若年層を中心にインターネットの影響力を凌駕するコミニケーションルールである。 このケータイは従来の先進機器と少々毛色が違う。マニアなものでもなければ男性中心のメディアでもない。むしろ女性、世の財布を握る層に確実に浸透し、主婦の半分がすでにケータイを持っている。バーチャルではない。完全に日常シーンに利用され今後も普遍的に利用されるだろうツールなのだ。 ケータイが全てのチェーンビジネスシーンを変えるといっても過言ではない。

◆ケータイは、21世紀の財布だ!
財布の中身とは、 1・身分証明書、 2・クレジットカード、 3・キャッシュカード、 4・ポイントカード、 5・スタンプカード、 6・割引券、 7・現金。 現金を除けば、これら全てがいづれケータイにとってかわるだろう。

ケータイの次世代機には、ICチップが搭載することが決定している。 これによりケータイは通信機というよりむしろICカードの役割を担うようになるだろう。 例えばソニーが開発した非接触型ICチップ(FeliCa)は、JRのプリペイドサービス「suica」 を実現させた事でも有名だが、この非接触型ICチップサービスは「EDY」 というプリペイド型の電子マネーとしていよいよケータイにも投入されるのでは?と本命視されている。 JR「suica」をイメージしてほしい。ケータイにチップが搭載されるようになれば、 決済時にケータイをスイカのようにレジに掲げるだけで決済が終了してしまう事になってしまうのだ。

もちろんケータイに搭載されるチップが、ソニーのFelicaの系統になると決まった訳ではない、この規格競争は世界レベルの標準化競争である。なんといっても世界の電子マネー化につながる話だこれから紆余曲折があることだろう。

電子マネーの標準化はこれまでの電子マネーの端末実験がこの10年繰り替えされたのにもかかわらず、未だ浸透してない現実を見ても明らかなように、リテール側が安易に大規模レジスター投資を決断すると手痛いしっぺ返しが待っているものである。ケータイとレジを連動させるソリューションは様々な形で登場しそうな勢いであるが、およそ間違いのない本命が決する時にはまたこの場を借りて報告したい。


◆ケータイを制するものは、小売を制する
しかしながら、ケータイ投資をこまねいていると、このケータイ普及率の高い中で大きなビジネスチャンスに遅れをとってしまうのも間違いない。そこでチェーンビジネスシーンで今すぐ投資すべきケータイプロジェクト方向を提示する。

◆ケータイはポイントカード代わりになる
昨今、ケータイの液晶画面にバーコードを表示するソリューションが幾つも登場してきた。顧客が店頭でケータイを差し出し、店側がリーダーで読み取る。 この基本的な仕組みがあれば様々な顧客コミニケーションのアイデアが生まれるだろう。
・クーポン

  1. 本部が、顧客にメールを送る
  2. メール上のアドレスをクリックすると
  3. 20%割引の文字 とバーコード 店舗地図が現れる
  4. 顧客は店頭でバーコードを表示し、お店はバーコードを読み取る
  5. クーポンの受け渡し処理がレジに入る
・ポイントカード
  1. 顧客は、自分のポイントをケータイ画面で確認
  2. 顧客は店頭で、バーコードを表示して読み込ませる。
  3. ポイントは処理される
従来のハウスカードなどに顧客IDがバーコード化されていたのと変わらない。ようは顧客ごとに固有のバーコードを割り当てて、連動するリーダが その顧客のポイントを認識するだけなので カード型を導入している既存チェーンにはそれほどの投資は必要としない。
従来のカードより、
─ 有利な点
  1. ケータイであれば、カードと違い持ち忘れがない
  2. 顧客は、いつでも自分のポイントを確認できる
  3. ケータイメールで、再来店施策が打てる
  4. カード発効コストが不要
いかがだろう、従来のカードより数段の販促効果が期待できるだろう。
─ 不利な点
  1. ケータイで該当画面表示に実際は手間取る
  2. レジ前では停滞させられない
  3. 実証例が少ない
つまり、店頭オペレーションの検証が十分ではないのだ。 リテールで一般普及する為には、技術を超えたオペレーションノウハウの開発が待たれる。しかしながら、これこそ各リテールの創意工夫の世界だ。ケータイ利用者を何らかの方法で囲い込む。その利点は絶大な販促効果を持つだろう。2002年度ぜひ各商業リテール層でチャレンジしてほしいと考えている。

この分野でタイトルそのもののケータイポイントシステム「お得ーぽん」を開発したベイテックシステムに話を聞いた。

株式会社ベイテックシステムズ
  「ケータイにバーコードを表示するソリューションは様々なベンダーから登場すると考えています。大事な事はエリアマーケティングなどへの情報活用を実際に用意できるかどうかではないでしょうか?弊社は大手地図会社との協業でリテーラーの皆さんがすぐに顧客データを地図連動するようなシステムを用意しています。まだ始まったばかりのサービスソリューションですが外食最大手企業での実証もスタートしましたのでこれからさらに進歩していくと思います。」
 

株式会社ベイテックシステムズ
ソリューション事業部
ITコンサルタント
岡田隆信氏

◆最大の障害 ケータイアドレスの収集
ケータイ電話で、顧客との夢のコミニケーションは実現の一歩手前だが、実は最大の問題が横たわっている。そもそも顧客のアドレスをどうやって収集するのかという問題だ。
eビジネスのソリューションベンダーは顧客アドレスありきでeCRMシステムをプレゼンしたりするが、ケータイアドレスでも同様、現実は、店頭の一般客のメールアドレスなどそう簡単に収集することはできない。もちろん会員申し込み書面にメールアドレスを記入させる方法がある。しかし新規には入力処理などは結構膨大なオペレーションコストを発生する上に、「一見客を固定客化させたい」という施策では、会員とは既に固定客であり、施策が本末転倒となってしまう。
逆に、一見客のメールアドレスを店頭で容易に収集できるようになれば、夢のようなローコスト販促システムが実現する。一通あたりの販促費用はハガキに比べて0円なのだ。将来的にはケータイ内部の情報を、赤外線などで吸い上げてしまう装置がレジ側に搭載されるかもしれないが2005年を越えてしまうかもしれないので、ここでは、今日可能な方法を考えてみよう。

◆クローズドキャンペーン型
先ごろ、ファミリーマートでの浜崎あゆみライブ招待クローズドキャンペーンで、 採用され、みごと180万人の応募を達成した、モバイルCRMツールが サイバードと電通が展開する 「すぐメル」だ。店頭で三角くじを用意して、クローズドキャンペーンするのは古典的な販促方法だが、そのくじの代わりにケータイ電話のメール送信機能を利用している。すでに、ぴあ・ディズニーランド、ベネッセなど 著名な企業が利用し始めているこのサービスは、結果として顧客のメールアドレスを収集する方法として成立している。

株式会社サイバード
「従来は、URLの入力が難解な英数字の呪文のようでネックになりモバイル販促の効果を十分に出すことができませんでした。”すぐメル”はケータイでの利用率の高い「メール機能」を使います。宛先に3から4桁のアドレスを入れ空メールで送信すると、URL付のメールが返信されてくるのです。 お客さんは1クリックで応募サイトにいけるのです」
 

株式会社サイバード
モバイルビジネスソリューション部
チーフコンサルタント
小寺邦明氏

ファミリーマートの事例では、700円のクローズドキャンペーンで180万件達成である。その販促効果は絶大だろう。そして全てのアドレスを獲得するに至るわけである。

◆決済アタッチメント
そして、本命は店頭で何の苦労もなくケータイアドレスを収集する装置を導入することだ。この方式は今後様々登場するだろう。弊社サイトでも幾つか紹介するので参考にしてほしい。

そんな中、ケータイで直接決済機能を付与するアタッチメントが現れた。icePAY(右写真)だ。現在はKDDIの機種のみで、大手ホテル、インターネットサイトでの決済利用だが、リアルタイムに銀行決済をするデビッドカードと同様の機能をケータイで実現するものである。 ユーザーの所有するこのアタッチメントを、店の用意するケータイ電話に差し込むと決済が終了してしまう。

アイスペイジャパン株式会社
「icePAYは、強固なセキュリティ機能がありこのアタッチメントをユーザーが落としても本人のパスがないと決済できません。店はケータイ電話をレジ代わりにおくだけで、通信機能付の決済レジに早代わりするのもメリットです。店側にとっては最小投資コストのケータイ決済ツールです。ケータイが用意できない店はないでしょうから事実全国の店がすぐに使える決済なのです。」
 

アイスペイジャパン株式会社
代表取締役社長

斎藤良弘氏

あとは、ユーザーにいかにこのアタッチメントを普及させるかだ。 友人同士のナンバーやアドレス交換にも使え単価も非常に安いので、ハウスカードとしてユーザーに配布や販売するのも面白いだろう。

◆Eビジネスは、儲かっているのか?
ケータイの購買ポイントは店頭だけではない。顧客化すれば、どこでも顧客なのだ。昨今 IT不況といわれEビジネスが失敗に終わっているとの認識が広がっている。実情はどうだろう? このような調査の政府やシンクタンクの発表数字は眉唾ものである。そこで間違いなく日本で一番Eビジネスの売上実態を把握しているであろう、非対面決済の最大手としてクレジット会社40社への決済代行業務を営む (株)カードコマースサービス社長 相浦氏に実態を聞いてみた。

株式会社カードコマースサービス
「弊社は、非対面決済つまり通販・eビジネス・ケータイ決済などでの個人の与信を含む決済代行を全国のクレジット会社と連動して行っています。 eビジネス市場の実態は、実はずっと拡大傾向にあります。そもそもこの手のビジネスで成功してらっしゃる会社は絶対に儲かっている事を公表しません。ケータイからの購入などは今非常に大きな市場となってきています。」
 

株式会社カードコマースサービス
代表取締役社長
相浦一成氏

同社は、これまで代金回収が難しかった、キャリアの公式サイト以外のケータイサイトでもクレジット決済をマルチキャリア(ドコモ・AU・Jフォン)で容易に可能とする決済システムを展開している。

◆大手キャリアは携帯決済にどのような姿勢なのか?
ケータイの決済などが実現すれば、まさに第2通貨の様相になるだろう。しかしキャリアはこの将来にどのように関与していく予定なのだろう?NTTdocomo に決済に関する話を聞いてみた。

株式会社NTTドコモ NTTDOCOMO
ケータイで決済できるようになって通貨やポイントカードのようになっていくという今回のテーマはいかがですか?

「面白いところに目をつけてますね、確かにケータイは、ポイントカードや決済のツールのように使われていくようになると思います。ただ、ケータイと決済の話は、まだまだ機密領域でまったく決まっていない状況だという事をご承知ください。他のキャリアもそうだと思いますが、ドコモ自身が事業主として、ケータイに通貨のような機能を持たせる事は、法律の問題もあり実際はないと思います。ドコモの立場はプリペイドシステムやバーコード表示など の機能をドコモ上で実現しようとする、パートナー企業に仕様公開などを通じた支援する形になります。」

すると決済時の債権などある種の金融機能をドコモが持つ事はないということですね

「現在ドコモ自身が実施している決済サービスは、iモード上のサービスの小額決済代行だけなんです。このサービスにおいても債権にドコモは関与していません。」

ケータイと外部のやりとりの標準化はどうでしょう。ブルートースや赤外線、バーコードなど多数の候補が登場していますが

「赤外線端末は最新機種では標準装備になっています。しかしレジスターとの連動で決定しているような仕様はまだありませんね。現在は各キャリアとも様々な方式を検討しているところでしよう。」
 

株式会社NTTドコモ
システムサービス部
システムインテグレーション
担当部長
香山徹氏

NTTドコモでは今後、ビジネス向けケータイ利用の構築をSIから含めてワンストップで対応する事業体制ができたという。

◆共通電子クーポンの窓口もケータイ
ケータイがポイントカードになる将来からみて、そのマッチングがユニークな電子クーポン構想がある。去年 日用雑貨卸大手 プラネット NTTソフトウェア・博報堂 等が立ち上げた電子クーポン 「GOOPON」である。

これはクーポンを店舗や商品と切り離し共通クーポンにしようというもので、共通ポイントカード化競争と同じ流れのようだが今回、日用雑貨のプラネットが加わっているところ、またケータイをポイントの表示画面にしようとしているところがユニークだ。

NTTソフトウェア株式会社
「ドラッグストアのマツモトキヨシの参加も決定しています。2003年ごろには大きな成果を出したいと考えていますが、異なるお店で利用できるポイントクーポンです。小売それぞれのハウスカードとも連動でき、日用雑貨などの商品側にクーポンがついているため小売側にコストが発生しません。実はお客様のポイント確認にケータイの小窓が大きな意味を持っているんですよ」
 

NTTソフトウェア株式会社
モバイルソリューション事業部
理事 事業部長
大南正人氏


確かに、ハウスカードを越えたカード構想はこれまでにも多種多様に登場してきている。しかしポイントクーポンならユーザーのケータイで確認するのが一番合理的な方法だ。このようにケータイで個人の履歴を確認させる方式が今後多数登場するだろう。
アイスペイジャパン株式会社
NTTソフトウェア株式会社
株式会社サイバード
株式会社ベイテックシステムズ
株式会社カードコマースサービス
株式会社NTTドコモ


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